ボカロP、「フロクロ(Frog96)」音楽を可視化するマルチな才能に震える

雑談

こんにちは、現役文系北大生の各駅停車です。今回は、僕の好きなボカロPである「フロクロ(Frog96)」さんを紹介させてください!

公式twitterより(フロクロ(Frog96)(@2r96)

フロクロさんは、現在はボカロPとして活躍されているクリエイターです。「現在は」といったのは訳がありまして、この人、過去にいろいろなことをやりまくっていてどの肩書を紹介したらよいのか分からないんですよね…


例えば、ある時には「お題が決まってから15分で書く」という制約で小説を投稿したり、ある時にはnoteで川端康成の『雪国』とアイドルマスターを重ねて学術的に論じたり、ある時には逆さにしても読める文字、「アンピグラム」を作成していたりと、もうそれはいろんなことをやっています。そして現在のボカロ制作は、企業で広告プランナーをやっている傍らで行っているそう。もう、何者なんだ…謎すぎる…
マルチな才能を持ち、一言で説明するのが難しいフロクロさんですが、今回はボカロPとしての魅力を紹介させてください。

フロクロさんのボカロPとしての魅力は、「音楽を可視化すること」にあると僕は思っています。
例えば、代表作である「ただ選択があった」(重音テト)では、まず最初に曲の歌詞が4×4の「選択肢」として画面上に提示されます。

各選択肢にはそれぞれコードが降られており、二拍ごとに「選択肢」が選ばれていき、曲が進行していくのです。

このように、フロクロさんのボカロでは、音楽的に表現されることが、その音楽を可視化した映像に同期して提示されていきます。
他にも、漢字「鬱」をパーツごとに分け、それぞれ音を対応させて一つの曲を作る「sound of elements」や、

ピアノの鍵盤にひらがなを対応させ、単語をつなげて演奏する「文字列によるピアノ演奏」、

歌詞の一部分が映像で黒塗りでつぶされていく「黒塗り世界宛て書簡」(重音テト)などなど、「音楽を可視化する」才能にあふれた作品を、フロクロさんは作っているのです。

(大西景太さんという方に影響を受けたのだそう。)

そんなフロクロさんの作品の中でも僕が一番好きなのは、去年投稿された「ことばのおばけがまどからみている」。

原稿用紙の中に歌詞が表示され、それが左右同時に流れることによって韻を踏んでいきます。

僕が天才的だなと思ったことが二つあって、それは第一に踏まれる韻が母音だけでなく子音までもあっているということ、第二にただ左右同時に韻を踏んでいるというだけでなく、時間差で韻を踏んでいるということ(輪唱して韻を踏んでいる)。
うまい具合に韻を踏む歌詞を成立させて、それをちゃんとした楽曲として提出できるのがやばすぎる…初めて聞いた時は才能に震えました。

以上、ボカロP「フロクロ」さんについて紹介してきました。おすすめは「ことばのおばけ~」です。ぜひ聞いてみてください!

別の記事では「フロクロ」さんとは違った才能を持ったマルチクリエイター、はるまきごはんさんを紹介しています。こちらもぜひご覧ください。

夢をつかみ取り、無垢を連れてくるマルチクリエイター、はるまきごはんを紹介!

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