音楽が鳴りやまない世界を、2時間だけ通り過ぎる映画『ベイビードライバー』

映画

犯罪者が犯行現場から立ち去ることを手伝う仕事、通称「逃がし屋」として働く主人公が、恋人のために組織を抜け出し、最後の「逃し屋」稼業を行うストーリー。
音楽とカーアクションの見事な融合が秀逸な作品である。
パトカーのサイレンが、ガラスの割れる音が、タイヤの擦れる音が、エンジンの空ぶかしが、ハンドガンの発射音が、車のワイパーが、その全てが劇中で流れるBGMとセッションして最高に気持ちがいい。最初から最後までノリノリの二時間を楽しむことができる。
車は、今はほとんどAT車が主流になっているが、この映画からはMT車を操作することの快感というものが伝わってくる。
実際に自分で車を動かしている感覚、「操作感」はMT車にしかない良さなんだなあと思った。
主演のアンゼルエルゴートが無口で可愛かった。間違いなく、この映画が彼にとっての出世作であろう。最近ではスピルバーグの『ウエストサイドストーリー』にも、主演として出ていてる。

子供の頃、両親を失った自動車事故の後遺症で耳鳴りが止まらないからという理由で、普段からずっとiPodで音楽を聴き続けているという設定が泣ける。

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