2022-07

映画

一つのことに徹底的に集中する人間の姿は、狂気的であると同時に美しい『セッション』

主人公は、ジャズドラマーを目指す男、ニーマン。名門音楽学校に通う彼は、日頃から一人で熱心に練習を重ね、その技量を確かなものにしていた。 そんなニーマンに目を付けたのが、鬼コーチであるフレッチャー先生。フレッチャー先生はニ...
映画

音楽が鳴りやまない世界を、2時間だけ通り過ぎる映画『ベイビードライバー』

犯罪者が犯行現場から立ち去ることを手伝う仕事、通称「逃がし屋」として働く主人公が、恋人のために組織を抜け出し、最後の「逃し屋」稼業を行うストーリー。音楽とカーアクションの見事な融合が秀逸な作品である。パトカーのサイレンが、ガラ...
映画

小説を読むように映画を見るということが、岩井俊二作品なら可能なのだ 映画『Love letter』

映画『Love letter』は、岩井俊二の代表作と言われる実写作品。僕は日本の女優についてあまり詳しくなく、だからこそ「演じている人」といったものをあまり意識していなかったのだが、この映画の中山美穂さんには強烈な印象を抱いた...

「真剣に生きる」ことについて、紙面に叩きつけられた情熱がそこにある『自分の中に毒を持て』

自分自身の生きるスジは誰にも渡してはならないんだ。この気持ちを貫くべきだと思う。p28 先週、僕は東京にある岡本太郎記念館に行った。実際に岡本太郎の作品に触れることで、僕は彼の思想と作品を比較していろいろと考えた。 関...

村上春樹は、国民的作家である以前に、「走る作家」である。『走ることについて語る時に僕の語ること』

「走る作家」としての村上春樹 走ることは、僕がこれまでの人生の中で後天的に身に着けることになった数々の習慣の中では、おそらくもっとも有益であり大事な意味を持つ者であった。p22 村上春樹は、国民的な作家である。 『世界の...
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